ローイクラトン2019
- 絵空事
- Nov 12, 2019
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Updated: May 14, 2020
今年もローイクラトン。2019年11月11日(月曜日)。

毎年一年に一度十五夜の夜に灯篭を流してお祈りをする習慣が東南アジアの仏教国ではある。幻想的な夜になるので外国人旅行者もこのローイクラトンの日に合わせて旅行に来る人達も多い。
タイ人にとっても大切な日であり、デートだったり好きな人、家族で過ごす行事でもある。
詳細は昨年の日記も参考にして欲しい。

ローイクラトンを外国語にすると発音が様々に変わるので表記はどれが正しいかはないが、3つ書くことが出来る。『ロイクラトン』『ローイクラトン』『ローイガトン』
3つ目の発音がタイ人の口語の発音に近いとも言える。大体のタイ人はラリルレロの音が文字の途中にある場合発音をしなくなるからだ。
2019年のローイクラトンは月曜日という事もありひっそりとしていた。
毎年の如くこの日はこぞってデートや、家族でお寺にお参りをして川や、池で灯篭を流す人々でごった返すのが通常であるが、今年のバンコクは本当にひっそりとしていた。
渋滞もあれ?という位していない静かなローイクラトンの夜であった。

宗教行事は経済の影響を余り受けないものだと考えているが購買能力や節約する人が年々増えてきている現在のタイ経済の悪化の影響も出ているのかも知れない。
併せて近年出てきた環境保護の考え方もあり、灯篭を川に流し翌日大量のゴミとなったりする問題の懸念でいくら伝統と言えども考え方が代わりつつあるとも言えるかも知れない。

バナナの葉や幹を使えば自然なものなのでいずれ自然に帰化をすると思っていた人も多いがバンコクでは数十万人が灯篭流しをする為にそれに伴う大量の灯篭が環境破壊の問題となっているのも事実だ。
バナナの葉や花を飾りつける針もひとつひとつの灯篭だけで見ればわずかな量であるが大まかな換算をするとタイ全体で1.6トン程の針のゴミが出ると言われている。

近年はソーシャルメディアなどに投稿されている最新の灯篭は空気の見えない灯篭だ。
写真を撮るときに自分の手だけを撮り、あとから画像加工で手書きの灯篭を描いてから『ローイクラトンのお参り』と投稿する人が続々と出てきている。環境への配慮、それからこの伝統行事、はたまたお参り自体形や場所にこだわらず、全ては気持ちの問題である、という呼びかけでもあると個人的に考えている。

伝統は伝統として次の世代へ受け継がれて行って欲しいと願うが、環境への配慮も考えてお互いに生き残りが出来る方法を探していけたらと静かに思っている。
とても幻想的であり美しいこの文化は守られて行って欲しい。

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