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寄り道:ナコーンパトム

Updated: May 16, 2020

今回も日帰り旅行シリーズである。



タイと言うとバンコクかまたは南タイのプーケット(海)か東タイのパタヤー(海)が有名で王宮寺院やビーチリゾートな印象を持っている人が多いと思う。特に北欧の人達は越冬かの様に南国に避難をしに来ているので海(ビーチリゾート)はとても重要な観光地のひとつである。日本の京都的な存在としてチェンマイも有名である。





有名な場所は有名なりに様々な観光の見所、レジャー、娯楽、お店が存在をしているので飽きる事はない。逆の視点から言うと慌しい場所でもある。人が沢山いて、お店の行列や交通渋滞を我慢する事もあるだろう。




実は有名な場所以外も沢山の素敵な場所、観光地がある。前にも少し触れたが特にバンコク圏は忘れ去られやすいのである。バンコクは首都であり一番の有名な観光地であり、その周りにはバンコクから日帰り可能なアユタヤー、フアヒン、パタヤーなど超有名観光地があるからである。



以前はノンタブリー県サムット・プラカーン県チョンブリー県(パタヤー)ラヨーン県に少し触れたが、今回はナコーンパトム県を紹介したい。


個人的な印象でナコーンパトムはあまり興味深い場所ではないと思っていた。ある意味食わず嫌いで興味を示していなかっただけである。あの巨大な仏塔も含め同県内の他の場所も何度も行った事があるが、まあまあ素敵な田舎とだけ思っていた。



この巨大仏塔は良い意味でとても簡素であまり飾りのないお寺でだが、タイで数少ない第一級王室寺院(王族が直接関わり建設をしたお寺)である。存在価値がとても高いお寺であり、格式も第一級となっている。



王宮周辺にある寺院ではないので、服装規定などは特にないし、お寺の周りであれば男性で膝丈の短パンの人もいるが、寺院内に入ろうと思っている人はそれなりの服装で準備ひておいていいと思う。女性はやはり肩やひざが出ていない服装でないと入れない。


ナコーンパトム県はバンコクに隣接している。

車社会もあいまりバンコクの中心部への通勤圏でもある。渋滞さえなければバンコク中心地からナコーンパトム県の入り口へは30分から1時間以内で着ける距離。通勤圏でもあるので一軒家、タウンハウスの物価はバンコクとあまり差がない。


何年も前から素敵なカフェがある県で有名であったし、一度だけそのお洒落な素敵なカフェとやらにも行った事がある。

確かに素敵でありケーキなど食べ物も実際に美味しかった。

ナコーンパトム県のサラヤー地区はもともとお金もちが多いと聞く場所、地域であり、有名な医科大のマヒドン大学もある。セントラルデパートも大学からそんなに遠くない場所に存在する。


もちろん今回もお洒落カフェには寄ったが、別の場所のお店に寄った。今回は仏塔がある地域でもなく、サラヤー地区でもない場所を選んだ。サヤラー地区はバンコクから日帰りの人が多く訪れる場所な為渋滞がひどく行き来に非常に時間がかかるので行かないでおいた。このサラヤー地区は車がない人でもタクシー、バン、バスで行ける交通手段がある地域。



今回の目的地はナコーンチャイシー郡とガムぺーンセーン郡の二つである。

どちらも長閑な地域になるので個人の車がないと移動は出来ない地域だ。GPS機能の発達のおかげでどんなに奥まった場所にあるお店や家でさえも簡単に行けてしまうので非常に便利な世の中である。



その反面非常に辺鄙な場所にありながらも多くの観光客が訪れる様になるので忙しくなる。商売をする人達にはGPS様様な世の中になった。


サラヤー方面を通らないようにノンタブリー県を横切って入って来たので全く渋滞に遭遇せず1時間以内に着いてしまった。



まずはナコーンチャイシーにあるとあるカフェ Jardin de Chaisri (sri と英語表記があるが読み方は si となる)大きな敷地のある豪邸を改造してカフェになっている様に見える。


実際に家主と思われる人も母屋もありその母屋では家主と思われる人が普通に生活をしているのが垣間見えた。カフェの敷地的には2から3ライ程の大きさだと見受ける。


カフェ独特の心地よい音楽と、敷地内いっぱいの緑、タイ様式の古民家屋風な建物、裏手に広がるバナナ畑と田んぼをみながらの優雅な寛ぎの時間を過ごせる。





田んぼなんてアジアのどこにでもあるし、ましてバナナなんてタイのどこにいっても出会えるものなので本当はなんのへんてつもない景色だが、普段仕事で都会の喧騒に疲れているのと、このカフェの絶妙な雰囲気作り、設計がせわしい毎日のストレスを開放してくれた。


お店の入り口も通常の県道から少し入り、さらにそこから村に行くような道を入った所にある隠れ屋の様なカフェである。すなわち大自然の中に存在している。ただ、お店の管理が行き届いているのでどこを見ても清潔であり、蚊がいる分けでもなく、害虫らしきものも見当たらなかった。



アリはもちろんいるので、アリは多めに見てあげて欲しい。中にはアリが苦手な人もいるだろうが、ジロジロ見なければありも殆んどいなかった。


あと木に蝉の抜け殻があったので近々蝉が鳴き出すだろう。タイでは4月が真夏になるので3月から4月の真夏に向けて蝉が現れる。



ケーキを頼んだが、田舎のカフェの油っこいバターをたっぷり使ったクリームケーキではなく、きちんと料理学校で学んできた人が作ったケーキだった(実際はお店の人になにも聞いていないが、食べればわかる)。


以前に自分はなにを食べても美味しいと思える幸せものと書いたが、このタイらしい油っこいケーキだけはだめかも知れない。1くち2くち目は美味しいが3くち目からは胃がもたれ始め拒否反応が起きる。



だだ、このお店のケーキはさっぱりしていて全部食べ終わるまでずっと美味しかったのでお勧めできるケーキであった。ブログで食べ物を薦めるのは初めてかもしれない。


もしタイっぽいケーキの場合は30から40バーツだが、こちらは田舎と言えども雰囲気を売りにしているカフェであり、書いたとおり勉強をしてきて作られているケーキなので少しだけ割高で110バーツであった。値段だけ見るとスターバックスに匹敵する金額だが味や質、お店の雰囲気を考えれば普通の金額と言える。



※このカフェは週末しか開いていない様だ。


大自然に囲まれて美味しいケーキを食べ心が開放された頃、このカフェからすぐ近くにある車の博物館に寄った。


この博物館も少しだけ辺鄙な場所にあるがまだ通りに面しているのですぐ見つけられる。正面にはセスナ機があり、その横にはロンドンを走る2階建てバスが展示されているのですぐ分かるだろう。



自分は特に車好きではないが、色々な国から色々な時代の車が展示されているので面白そうだったので寄った。ハリウッドの映画で見た事あるような車、はたまた全く見た事がない車も数多くあったので非常に興味深い展示だった。



ちなみに入館料は無料だが、入館の際に簡単な登録用紙に個人情報を書き込み入館する。

博物館と言っても屋外でとたんの屋根がしっかりと作られている半屋外なので堅苦しい場所では全然ない。韓国の人も数人見に来ていた。個人で来ていたのでGPSは本当に便利だ。


バックトゥーザフューチャーの映画の時代に乗っていたような車だったりビバリーヒルズ高校白書の主人公ブランドンが乗っていたかのようなキャでラックみたいな車もあって色々古い記憶や蘇って来て面白い経験をした。



見たこともない車たちはいったいいつの時代に街を走っていたかは謎。BMWなど西洋のものだがかなり小型で、自分では乗れない大きさだったのでその時代の人達は一体どうしていたのかと少し考えが巡ったりもした。



バイクもその昔おじいちゃんが乗っていたであろうスーパーカブもあって色々と懐かしく思えた。ナコーンパトム自体それなりに年を重ねてきて癒されたいと思うようになったから来たかも知れない。



色々と考えが巡り脳を使ったせいもあり、お昼になったのでお腹がすいたので川の辺のレストランへ直行した。レストランは車で15分程度の場所だった。全く渋滞知らず。


こちらもカフェと同じく大きな一軒家をそのままレストランに改造をしている。川を望む家をそのまま改造しているので座席から川が見え、魚たちが泳いでいるのも見える。白米を撒いて魚と戯れたりして和んだ。



昔ながらの生活の雰囲気が色濃く残っている地域であり、ぼんやり座って料理を待っている間に舟に乗ってソムオー売りの農家の人が着たりしていた。舟での移動、ものの売り買いがとてもタイの伝統的な様式でありそんな文化がまだまだ自然と受け継がれているのを見て感銘を受けた。


ちなみにナコーンパトムはソムオー以外にもえびや豚肉が有名なので、自分は豚肉を食べる事にした。一軒家を改造しているアットホームな長閑なお店と言えど川沿いにあるので料理もそれなりの値段である。決して安くないが、高過ぎるという事でもない。





中級から上流階級の人が行くようなお店であった。来ているお客さんたちの車も少し言い車だったりベンツだったりだった。料理の値段はソムタムで100バーツから。具材によって値段が上がっていく。コームーヤーンも100バーツ程度からであった。


バンコクでお店によっては豚肉が小さく硬かったりする場合もあるが、さすが本場というか有名な場所で食べているので大きく、柔らかく食べ応えがあるものだった。



このお店は人気店だったので沢山の人がいて、少し長めに料理を待った事でナコーンチャイシー郡からガムぺーンセーン郡への時間が意外となく、次回の参考の為に様子見で行く事にした。





このガムぺーンセーン郡は隣のガーンチャナブリー県の県境にあるので、ナコーンチャイシーから1時間弱かかる場所にある。ガムぺーンセーン郡内に入ると街や道の雰囲気もバンコク首都圏ではなくなるのが分かる。雰囲気が中部地方になってくる。ガ-ンチャナブリー県にいる様な雰囲気だ。



ガムぺーンセーン郡に特に目立ったものがある訳ではないが、モー・ガセー(カセサート大学ガムぺーンセーン校)敷地内にある桃色の花が有名である。


まるで八重桜並木を意識したような1本の通りをずっとその花の木が立ち並び桃色の道を作り上げていてとても美しい。年に2回から3回開花があるのでその時期になるとこのナコーンパトム県の外れの場所にも関わらず多くの人でごった返す。



自分が行った時は一週間遅れてしまったので、もう殆んど残っていなかったがまだまだ沢山の人が訪れていた。1本のまっすぐな並木道の様でいい雰囲気には間違いない場所であった。


大学の敷地内なので車の量も多くないだろうから写真には持って来いな場所に違いない。

桃色の花が咲いている間はこの並木道の一部が車両通行止めになっているのでその場所で自由に写真が撮れるようになっている素敵な大学の計らいである。


本当はこの後に国立植物園(ガラスドーム)屋内植物園に行こうと思っていたが時間の都合上モー・ガセーで今回は終了とした。




最後にもう一度書くが、ナコーンパトムはバンコクに隣接している県とだけ思っていたが実はもっと奥が深く他にも色々と行って見たい場所があるので、また機会を探して行きたいと思える場所だった。そしてかなり広いので県内移動もけっこう時間がかかる。


人々の生活様式もタイの発展と共に発展しているが、人や生活様式は昔の良い所をそのまま引き継いでおりとても穏やかでもっといたいと思わせてくれるそんな場所だった。

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