2016年回想録
- 絵空事
- Sep 11, 2018
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Updated: Apr 17, 2020
第九代国王が崩御された事によりタイは2016年10月より公式に1年間喪に服していました。
【1年間喪に服す】と聞くと重たい雰囲気に聞こえるかも知れないがここは日本でなくタイなので、大丈夫。
随分時間がながれているので、街の雰囲気もすっかり元気に元通りになり、笑顔も元通り。
タイ人の王様への気持ちはそれはそれは偉大なものであり、とでも敏感な内容。
この喪に服している期間中に黒を着て行かなくても、【外国人だから仕方ないね】で終わるし気にしないという人は普通の服装で問題なし。
その反面、外国人が黒を着てそういう場所を訪れることで、タイ人の心が温まり外国人でも王様に敬意を払ってくれている、といういい印象になる。
日本とタイは何百年もの交流があり、現在のタイの発展にも大きく貢献をしている。
タイ人の日本人への印象はいつも良いものであり、タイに遊びに来る場合はその心構えを持って来てもらえたら嬉しい。
2016年10月から今日現在までの経緯。
去年の10月当初はクラブや酒場などは一時的に店じまいをしていた。 決して国の命令ではないが、自粛という事で店じまいをしているところばかりだった。
街の人々の服装も黒に統一されていた。
公共の場所でも【微笑みの国】の影はなく、ひっそりとした雰囲気が1週間強続いた。
外国の人から見ると、国民が国に強制されてこういう事をしている、という風に見える人もいる。実際にタイに住んでいる人、タイ国民どうしでしか分からない、王様への心の繫がりが良く分かる光景と言える。 とは言っても、お店で生活を立てている人達は、生活がままららないので、少ししてから通常営業に戻るが早めの店じまいや、音量を下げるなどして自粛ムードへの対応。背に腹は変えられない、という事で特にだれも咎める人はいない。 外出時の服装は黒に、というのも1ヶ月または100日、それから1年の人がいる。 公務員は1年間の義務、その他の人は気持ち次第に。 それぞれに生活費や予算があるので黒を毎日着れない人ももちろんいる。 そういう人達は去年の10月当初はソーシャルメディアなどて標的となりたたかれていた。 黒を着ている人にしてみれば、あれだけ国の為に尽くしてくれた王様に敬意を払うのは当然であり、多少の自身の苦労も目をつぶり敬意を表すべきだという事。それだけ国に命をささげてきた人として上がらわれていた国王。
こういうごたごたが非常に感情的に毎日起きていた。それだけ皆が感情的になるような衝撃的な出来事であった。 タイ人の王様への心の繫がりは自分の家族と同じであり、『タイ王国の父』と慕われる。
自身の両親が健在であっても王様が崩御された日は街のあちこちから泣き声があがり、 【お父さんが逝ってしまった】と悲しんでいた。
非常に張り詰めた雰囲気が町中に溢れていてみな息をひそめニュースを待っていた。
第九代国王なき現在でも考え方や文化が継承され、人々の心の中に生きています。 この国が平和でずっと【微笑みの国】でありますように。

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