出家
- 絵空事
- Nov 8, 2018
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Updated: May 18, 2020

またお寺ネタである。。。
こちらの仏教では出家という文化がある。
文字通り家から出てお寺にて仏門に入る事を示す。
自分自身は無宗教であり、お寺に毎日いる訳でもないので事実は知らないが見てきた事を書く。
出家3日の人もいれば、7日の人、月単位、人生単位の人がいる。それぞれの事情によって期間が異なる。

大体が7日間が最短の期間という考え方の人が多い。一生でも問題なし、8日目にまた元の世界に戻ろうと思い戻ることも可能。何年も出家をして有名な偉いお坊さんになっても、みなに惜しまれながら世俗へ戻る人もいる。
どうしようもないどら息子が出家をする事で仏門に触れて改心をして帰って来てくれると願う両親も沢山いる。7日の出家の予定で、その7日すら大丈夫かなんて人が、意外と出家をして戻って来ないなんて人もいます。お寺に入門する事である意味チャクラが開かれ悟りを開くまで修行をする勢いだ。
ただ、これは稀な例外であり、通常は戻ってきても結局同じな人も多い。

主な出家の理由は両親へ徳を積む為にする。俗に言うと子供が出家をして徳を積むことでその両親は天国へ行けるという言い伝えがあるからである。その理由とは別に、仏教を信仰している以上、死ぬまでに1度は出家をすべきという考えがあるのも事実。併せて、自分をここまで育てて来てくれた恩返しとしてする必要がある、という考えの人が多い。

次に多いのは両親が亡くなった際に、両親を弔う為に出家をする。それ以外は何か心に気になる事がある、または何か良い事がありその御礼の為、悪いことがありそれを浄化する為に出家をする人がいる。

子供の出家の際は予算によるが出家式は大々的に行われる。出家の前日は大きなパーティーがある所もある。ある意味結婚式と同じ位の重要度のある人生行事であるので、その前日のパーティーも結婚式に引けをとらない規模も沢山ある。お酒も配られ飲めや踊れの大騒ぎも出来る。

結婚式と同じなので、行事の参加者はご祝儀としてお金を封筒に入れ出家者の家族へ渡す。結婚式はただのご祝儀だが、出家式に渡すお金は出家者と共に徳を積む事になる。
このパーティーで両親と出家者が舞台上に挨拶に出てきて、両親も感極まり涙する人が殆んどである。

式の当日は断髪式、家族へ離別の挨拶及び感謝を行い、パーティー会場からお寺の本堂へのパレード、その後お坊さんによる受け入れの式が行われ完了する。

断髪は家族がまず行い、その後参加者全員が少しずつ少しずつハサミで切っていく。それが終わると出家者の家族または親族がかみそりで頭を丸めてくれる。

パレードは全員が音楽と共にみなで踊りながら、飲みながら行進して行く。お寺に着いてからは本堂の周りを巡りその後本堂に入り、出家者はお坊さんに受け入れられ式が始まる。
その間参加者は座って合掌をしてお経を聞く。
最後に家の棟上式の様に出家者とその家族がお寺の入り口部分で小銭を包んだ紙を巻いて終わる。

前回『お布施』に書いたが、こうしてお寺の行事は家族やその周りの人が集まるようになるのでお寺とは人を引き寄せ幸せにする場所である(お葬式の場合は例外だが)。
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