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タイ語と日本語の表現の違い


国が違えば言語も違うという事は地域によってあり、その言葉の表現も文化やその背景によって様々に異なる。


タイ語ではどんな表現方法になっているか書いてみたい。





『どこに住んでいるの?』


と、日本語では『どこに?』と聞くがタイ語では『どの辺に?』となる事が多い。

日本の都市部に住んでいれば電車の駅があちこちにある為電車の駅を中心として答える事が多いと思われる。それ以外の地域の場合は町の名前で答える事があると思う。


バンコクでは住所を町単位で区切っておらず、はっきりとした区切りは市や区などの大きな区切りになってしまうので、主に通りの名前で答える必要がある為、質問が『どの辺』という言葉に変わる。


例えばスクムビット通りだが、この通りはBTSのプルーンチット駅の所から始まりバンナー駅方面まで伸びている。実際はパタヤーまである長い通りでもある。


『どの辺に住んでいるの?』という質問に対し『スクムビット辺り』と答える。通りが短い通りの場合はどの辺に住んでいるかすぐに検討が付くが、スクムビットの様に長い通り、しかもソイが沢山ある通りに関してはある程度の地域を細かく言ったりもする。


BTSや地下鉄の駅がある地域であればその最寄の駅名で答える事も通常になっている。

通りの名前とソイの数字を知っていればある程度簡単に辿り着ける住所表記なので便利と言えば便利である。



 




『家に帰る』



タイ語で家とは一軒やまたはタウンハウスを意味するので仕事が終わって『家に帰る』と言うと周りのタイ人の人によってはバンコクが自家で、実家に暮らして仕事に来ているので、普通に『家に帰る』と思う人もいれば、『実家(田舎)に帰る』と思ってしまう人もいる。


部屋を借りて住んでいる人達はこういう表現をする。『部屋に帰る』『アパートに帰る』『コンド(分譲マンション)に帰る』と具体的な名詞を使って表現をする。


電話の会話で『今どこにいるの?』という何気ない会話で『今家にいる』と答えると『え!田舎に帰っているの??』となる事もある。



 



『ごはん』


『ごはん食べた?』はタイの代表的な質問及び挨拶言葉の代わりである。


その昔は『サワッディー』の挨拶がなかったのと、タイ語が成立した当時は村単位の生活だったので基本的に出会う人は近所の人であったためか会った時の挨拶言葉が『もうごはん食べた?』である。(これは人から聞いて、それを元に自分で妄想をして判断している内容なので、信用性は特になし)


時間に関係なく友人同士の会話の出だしが『もうご飯食べた?』から始まるのは一般的である。ある意味で『どう元気?』と同じ。


会話の流れはこうなる(例)


Aさん:『もうご飯食べた?』

Bさん:『まだだよー』

Aさん:『え?どうして』

Bさん:『仕事が忙しくて。。。』


その人が直面している現実話が始まるのである。ごはんを食べる事は生きる為の糧であるので、健康を気遣う重要な質問でもある。



それから麺類やパン、ピザなどは『ごはん』と呼ばれない事が多々ある。

アジア人共通かも知れないがお米を食べないとお腹がいっぱいにならない、というとう考え方で分けているのかも知れない。



 



『他県・外国』


出会ったばかりの人にどちら『どちら出身ですか?』と聞く事がある。


タイでは顔つきで判断出来る人も多いが多種多様な人種が混ざり合っているので見た目では分からない人がいる。または標準語の訛りで地方の判断が出来る人も多い。


ただ、顔つきや標準語の訛りだけではどこの県かまでは判断出来ないし、会話の自然な流れとしても『どちらの県出身ですか?』となる。


バンコク出身の人は普通に『バンコクです』と答える。


その他の人達は全員が全員同じ答えをする分けではないが自分が出会ってきた人殆んどが『地方出身です』とまず答える。


自分は質問をする際に『どちらの県』と県を答えてもらえるような聞き方を敢えてしていても答えは『地方』と返ってくる。


自分もしぶといので『どこの地方ですか?』と更に聞くと南です、北です、イサーンです、と帰ってくる。質問は『県』を答えて欲しくて初めから聞いているが、いつもこうなる。


最後は南のどこですか?北のどこですか?イサーンのどこですか?と聞いてやっと答えが貰える。


きっとこの質問に答えたくないのでそんな返事だったのか、会話の仕方が余りうまくないのかは謎である。すぐに県を答えてくれれば、『あ!行った事ある!●●が美味しいよね!』とか会話がすぐ弾むと思うのだが。まあ個人的な意見なだけだが。


これと同じで誰かが用事でどこか地方または海外に出る場合も同じだ。


『用事があって出かけてくるね』と言われ通常の会話の流れとして『どこ行くの?』となるが返事は大体『地方』『海外』となる。『地方ってどこに行くの?』や『海外ってどこの国に行くの?』と余計なお世話でもなく会話の流れ上なると思うが続きの答えはやはり『南。北。イサーン』や『ヨーロッパ、南アメリカ』とかの抽象的な答えにある。


実際に行く場所や、国をはっきり言わないのはその人の性格、育ってきた環境などの背景もあるだろうが、こういった人に出会う確立がかなり高いのだ。



 



『用事がある』


用事がある、と抽象的な表現をする事はとても一般的である。

こちらでは仕事の場でも、友人同士でも、家族同士でも恋人同士でも使われる。


仕事や親しくない人同士であれば、言いたくない用事もあれば、相手が知りたくもない用事である事もあるので、敢えて表現を曖昧にして『用事がある』とする事はよくある。ただ、こちらでは友人同士や親しい関係でも使うことが通常にある。


大した用事ではないのでいちいち言う必要がないと思っている場合、または色々根掘り葉掘り聞かれたくないので『用事』にしているかも知れない。


あとは文化的な背景で、はっきり目的、目的地を伝えた場合に起こり得る内容はこうだ。


Cさん:『実家の手伝いでラヨーン県に行って来るね。』

Dさん:『えー!いいな!私も行く!!連れてって!』

Cさん:『だーめ!』

Dさん:『分かった。でもラヨーンに行くならドリアンお土産に買ってきてね!』


と、はっきり伝えることで、余計な用事が増える可能性もあるので敢えて伏せているものきっと可能性としてあり得る筈だ。



 



最後に少し番外編とはなるが、しめとして書く。


『すっごい強運の持ち主だね!』という日本語の表現はタイ語でユーモラスな表現にすると『どんなお守り着けてるの?』という言い方になる。


もちろんタイ語の表現でまっすぐに『強運の持ち主』とも言えるが、会話上手になる為に一工夫添えて話す人も多いのでタイ語でも比喩を用いる事が多々ある。


大事故に遭ったのに無傷だったり、絶対に無理だと言われていた事を成し遂げてしまったりした時に『どんなお守り着けてるの?』と聞くとその場が少し和んだり、ふわっと笑い声が聞こえてくる表現である。


日本の『お守り文化』と同じであり、現在の非心霊世界の世の中と、それに反してそのお守りに導かれていたと思う宗教的背景な考え方も合い混ざり面白みを込めて使う言い方だ。


もちろん実際仏教を強く信じている人はそのお守りが欲しいと思うし、どこで手に入るかを真剣に聞く人もいる。




と今回はここまでで。何か思いつく表現があれば是非教えて欲しい。今はこれしかおもいつかないので。

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